非接触厚さ計とは、測定対象に直接触れることなく、厚みを計測できる装置です。主にレーザや超音波、電磁波などの技術を活用しており、製品や素材にダメージを与えず、測定方式によってはμm単位の高精度測定も可能です。
この記事では、各方式の測定原理や特徴の違いを、簡潔にご紹介します。
厚さ計には放射線式、超音波式、レーザー式、赤外線式、光学式といった異なる測定方式があり、それぞれ異なる原理と特性を持ちます。ここでは代表的な測定方式について解説しています。
放射線が素材をどれだけ透過するかを利用し、厚みを推定する方式です。金属やフィルムの連続測定に向いており、ライン上で安定した計測ができます。非接触で処理速度が速く、厚みのばらつき管理にも役立ちます。
超音波を素材内部へ送り、反射して戻ってくるまでの時間から厚さを算出します。片側から測れるため現場で使われることが多く、金属・樹脂・ガラスなど幅広い材料に対応します。内部欠陥の確認にも応用される万能型の方式です。
レーザー光を照射し、反射した位置や変位量を読み取って厚みを測る方式です。非接触で高速測定ができ、薄膜やフィルムの精密検査に採用されています。微小な変化を追えるため、品質の安定化にも寄与します。
赤外線の吸収量を利用して厚みを求める仕組みです。特定波長での吸収特性を使うため、塗膜や樹脂フィルムのような光を通す素材の測定に適しています。材料に触れないため、仕上がりを傷つけない点もメリットです。
光の干渉や反射のパターンを解析し、ナノレベルまで厚さを読み取る技術です。高精度が強みで、半導体ウェハーやコーティング膜のような極薄材料に用いられます。製造現場の高度な検査で欠かせない方式として広く普及しています。
厚さ計の「高精度」は一般にサブミクロン〜数μmを指します。方式別では、ナノ単位の測定が可能な光学式(精度±0.05〜0.5μm)が最高精度とされ、汎用的なレーザー式(±0.5〜2μm)、樹脂等に適した超音波式(±5〜20μm)と続きます。
用途別の定義と各方式のスペックを詳しく解説しています。
厚さ計は、鉄鋼の圧延監視、配管やタンクの腐食点検、半導体や多層フィルムの膜厚管理など、多岐にわたる現場で品質と安全を支えています。放射線式は高速連続ライン、超音波式は片側からの保守点検、光学式は微細な高精度測定に強みがあります。 材質や環境に応じた適切な厚さ計の選び方を解説します。
厚さ計を導入する際に求められるのは、方式の仕組みを理解したうえで対象物や使用環境に適した選択を行うことです。非接触厚さ計は一見似ていても、対応できる材質や条件が大きく異なります。例えば、生産ラインで大量のワークをスピーディーに管理したい場合と、研究開発で極薄膜の厚さを精密に評価したい場合とでは、有効な方式が変わってきます。
大切なのは「方式の優劣」で判断するのではなく、「どのような用途に使うのか」という視点を持つこと。必要な精度や速度、コスト、設置環境を整理したうえで比較すれば、自社のニーズに合った厚さ計を導き出せるでしょう。
非接触厚さ計は、計測対象となる材料や厚み・範囲、用途に合ったタイプを選ぶことが大切です。
ここでは、計測対象別に適した非接触厚さ計3製品を
紹介していきます。